グリムゼルフェーズVおよびVI
グリムゼル試験場計画の初期に当たるフェーズⅠからⅤの詳細は、GTS Information をご覧ください。
また、試験場の歴史は History of the GTS をご覧ください。
フェーズⅥ (2018年まで延長)
グリムゼルフェーズⅥは、2004年1月1日に正式に開始され、放射性廃棄物に係わる地下研究所として新たな一歩を踏み出しました。この新しいフェーズでは、より処分環境に近く、より処分に係わる時間スケールや核種条件に近い現象に関する試験を実施することに焦点をおいています。
フェーズⅤにおける3種類の試験プロジェクト、FEBEX、HPF およびGMTは公式にフェーズⅥも継続実施することが合意されました。これにより、長期モニタリングの継続が可能になり、引続き豊富かつ高品質の試験データを、これらのプロジェクトから取得できることになりました。
フェーズⅥのプロジェクトでは、以下の研究を行います。
- 廃棄体や人工バリア材の輸送、定置、品質管理およびモニタリング(必要に応じて放射性廃棄物の回収) に関する技術の開発と最適化。
- 実際の処分場環境を再現する規模(少なくとも数十メートル)や水理地質条件(例えば低流速域)における試験。これはこれまで実施されてきた天然バリア中の放射性核種の移行現象の解明からさらに一歩踏込んだもので、長期にわたる試験の実施が必要となります。このような試験は今日まで世界中のどの地下研究施設でも実施されたことの無い新たな試みとなります。
- 国際的な地下研究所ネットワークプログラムの一環として、グリムゼル試験場は放射性廃棄物処分の分野における現在の世代の専門家達が得てきた知見を、実際に処分場を建設操業する次の世代に継承していくための教育の場としても活用されています。
現在、実施中のプロジェクト:
- コロイドの形成と移行に関する試験: CFM
- 長期の拡散試験: LTD
- 長期セメント試験: LCS
- 実規模人工バリア試験: FEBEX-e (Phase Vより断続)
- 低PHプラグ構築: ESDRED Module IV
- モニタリング技術の評価試験: MoDeRn/TEM
- ニアフィールドプロセス試験:NF-PRO
- 空隙構造試験:PSG
- 亀裂評価試験:C-FRS
- プラグ・シールのカラム試験:FORGE
- 透気性ベントナイトシール試験:GAST
![]() 長期の拡散試験(LTD) |
![]() 長期セメント試験(LCS) |
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フェーズⅤ
グリムゼルフェーズⅤは、1997年から2004年まで実施されてきました。その中心的なテーマは、天然バリアとしての岩盤の特性を調査すること、処分概念の実現性を確認すること、およびサイト特性調査手法を確認することにありました。すべてのプロジェクトは挙動予測のためのモデル性能の向上を意図して計画され、コンピュータによる解析モデルの開発および検証が実施されました。
フェーズⅤにおける試験は、以下の3分野にグループ分けすることができます。
グリムゼル試験場計画における世界規模の協力体制
長年にわたり多くのプロジェクトを進めてきた経験は、世界から認められる多くのノウハウを産み出しました。フランス、ドイツ、日本、スペイン、スウェーデン、フィンランド、スイス、英国、チェコ、韓国、米国からのパートナー、またスイス国内および世界各国からの数多くの大学、研究所、企業が、グリムゼル試験場のプロジェクトに参画しています。さらに欧州連合(EU)とスイス連邦科学教育機関は各プロジェクトを財政支援しています。
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